チャールズ・ロビンソン(Charles Robinson、1870-1937)は、挿絵画家として活躍したイギリスのイラストレーターです。
彼の作品の中では、『グリム童話』、「秘密の花園」の他、『不思議の国のアリス』の挿絵が特に有名です。
初版以降、好評を博した『不思議の国のアリス』の著作権が1907年に切れると、イギリスの出版社はこぞって新しい挿絵による新版を企画しました。
1907年に8種、08年には7種の新たな挿絵本が出版されるなど、以後ほぼ毎年途切れることなく、新しい挿絵による『アリス』が出版されました。
1907年に出版されたものの中で、特にアーサー・ラッカムと、このチャールズ・ロビンソンが描いた挿絵が傑出しています。
チャールズ・ロビンソンは、柔らかく繊細なペン画と水彩画で、すべてのページに挿絵を描きました。
また、彼はテニエルとは異なり、この童話のモデルとなったアリス・リデルの姿をイメージして、彼女のおかっぱ頭を忠実に描いた最初の画家です。
これ以後『アリス』の挿絵には、ジョン・テニエルの描いた金髪のアリスと並んで、ロビンソンのリデル風のアリスもしばしば描かれるようになりました。
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