デイトン Ｃ．ミラー
ミラーコレクションの貴重な資料をビブリオアートに復刻！
デイトン Ｃ．ミラーについて
デイトン C. ミラー (Dayton C. Miller 、1866-1941)は、ノーベル賞を受賞したドイツの物理学者レントゲンやアインシュタインと交流のあった米国の高名な物理学者ですが、また大変熱心なアマチュア・フルーティストとして、あるいはフルートやこれに因んだ様々な資料の蒐集家としても有名です。
そのコレクションは膨大かつ多岐にわたり、楽器1,700点、図書3,000冊、楽譜10,000点、写真2,000点、版画、イコノグラフィー等の美術作品850点に登り、更にその他フルート関連資料（特許、文献）を含みます。
学者以外の人生すべてをこのようなコレクションに捧げたと言っても過言ではありません。
これらのコレクションは1941年に米国国会図書館に寄贈され、現在、『デイトン C. ミラー・フルートコレクション』として所蔵されています。
ミラーの版画コレクションについて
版画等の収集は1923年から始まり、コレクションに占める割合は決して多くはありませんが、米国内のほか、欧州の取扱い業者を通じてフルートに纏わる古今東西の選りすぐりの作品を幅広く網羅しています。
ミラーは学会等で欧州に出張するたびにロンドン、ベルリン、アムステルダム等の古書販売業者の店に足を運び、そのような作品の収集に専心しました。その範囲は15〜20世紀に及び、中にはデュラー(Durer)、ブルクマイアー(Burgkmair)、ホルツィウス(Goltzius)、及び ホガース (Hogarth)等の今日高く評価されている作家の作品も多数含まれています。
例えば、右上の図版はホルツィウス(1558-1617)の傑作、『フルートを吹くエウテルペ』ですが、そのフルートを演奏する優雅なたたずまいは見る者を魅了します。
