ウィリアム H. ブラッドリー(JWilliam H. Bradley, 1868-1962)は米国を代表するアールヌーボー期のイラストレーター、アーティストです。
米国のマサチューセッツ州、ボストンに生まれ、漫画家の父親から絵の手ほどきを受け、12歳の頃から週刊新聞の印刷工として働き始めました。
1895年に、マサチューセッツ州、スプリングフィールドでWayside Press社を自ら立ち上げました。
自身がイラストレーター、編集者等を担当した定期刊行物『 Bradley: His Book 』は好評を博し、経済的にも大成功を収めました。
1954年には、グラフィックデザイナーとして最高の栄誉である米国グラフィックデザイン協会賞(AIGA賞)を受賞しています。
彼の芸術スタイルは、アールヌーボーに分類されますが、むしろアーツ&クラフト運動や日本の木版画の流れを汲む特徴を有します。
また、彼の作風は、英国のイラストレーター、オーブリー・ビアズリーと比較されることも多く、時に「米国のビアズリー」と呼ばれることもありますが、ビアズリーが有名になる1894年には、すでにアーティストの地位を確立しており、従って、ビアズリーとの類似性は、ビアズリーに匹敵するオリジナリティーの証しといえます。
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